社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
あっ。
そういえば、まだ拓斗さんに妊娠した事を伝えられていなかった。
「あの、拓斗さん…?」
伝えなきゃ。
今すぐでも拓斗さんに知らせなきゃ。
「私の話しを聞いて下さい」
「あぁ」
「えっと、ですね」
シートベルトをギュッと握り自分のお腹の中心に視線を向けた。
ねぇ、赤ちゃん。
今からあなたがここに居る事を拓斗さんに伝えるね。
「優子?」
俯いた私を不思議に思ったのか横目で私を見ながら名前を呼んだ。
「ごめんなさい。今から言いたい事を言います」
「いや、待ってくれ。優子が話しがあると言うなら一先ず車を停めてから話しを聞こう。その方がいい」