社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
私の身体全身を包み込むように拓斗さんは優しく抱き締めてくれて。
それから?
と、私の頭を撫でて言った。
「そ、それから…」
「あぁ。俺と優子の?」
洋服越しに聞こえる拓斗さんの鼓動を聞きながらもう一度深呼吸をし。
拓斗さんと私の…
「赤ちゃんがいます」
そうハッキリと言った。
抱き締めてもらっているからかな?
まだ泣きやんではいないけどヒックヒックせずに伝えられたのは。
「今は5週目だそうです」
「……」
「凄く優しい先生で」
俺と優子の?
そんな言葉以降の拓斗さんが相槌も頷く事すらなく固まったままだから。
表情だって見えないから分からない。