社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
もしかして…!
私が一人診察室に入った時に拓斗さんに嫌な事でもあったのかな。
「何かあったんですか?」
「優子?」
「拓斗さんがあの産婦人科には二度と来たくないって思えるような事が」
だとするなら出産所か二度と来ない。
拓斗さんが嫌な思い=私も同じ気持ちだもん。
「そんな思いはしてないが」
「じゃあ、なんで…」
なんで賛成してくれないの?
「設備がと言ったろう」
「設備、ですか」
思わず首を傾げた私に拓斗さんは言う。
「出産は命懸けだろう」
「はい」
「だから、だ。総合病院や大学病院で何かあれば搬送する事なく対応をしてもらえるだろう?」