社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
その、いや、だから。
俺の耳に届くのはその言葉ばかり。
「笑う所ですか?」
「あぁ、優子の反応が良い」
「ひどいです」
「ひどくはないだろう?ただ、可愛いと思っただけで俺は優子に酷い事はしてないと思うが」
‘可愛い’そんな言葉にすら優子は顔を紅くする。
「何故、赤くなる?」
「だって…。拓斗さんが私を可愛いとか言うからです」
キス同様可愛いと言う言葉も優子の反応は全く変わらないまま。
それが良く逆効果と言う事実はきっと、優子自身は知らないはず。
「優子」
「なんですか?」
「それなら言う。今からキスしていいか」
優子が言った通り。
キスする、と前もって告げた。