社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中



「それに孫までも…。どれだけ、優子さんは拓斗や私と主人を幸せにしてくれたのかしらね」





そんなお義母さんの言葉に。


卓土さんは素っ頓狂な声を出して勢いよく私の顔へと視線を向けた。





「ゆ、優子ちゃん妊娠してるの?」

「あら、知らなかったの?優子さんが妊娠している事を」





私が言う前にお義母さんはそう言った。





「そ、うなんだ…」





そうボソリと呟いた卓土さんは顔を歪め、唇を噛み締めてるように見えて。


思わずパチパチと瞬きをしてみると、そこにはいつもの笑顔の卓土さんがいた。





「妊娠したんだね。おめでとう優子ちゃん」





今のは私の見間違い…?


卓土さんの歪めた顔も噛み締めた唇も。



< 279 / 514 >

この作品をシェア

pagetop