社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
お義母さんと串田さんの視線が見なくても私に向いている事が分かる。
痛いくらいにビシビシと。
「また遊ぼーね。で、お互いノロけようよ」
ヒラヒラ手を振る卓土さんがエレベータ扉によって視界から消え。
エレベータ内は3人になって誰一人として言葉を発しようとしない。
「あの…」
そんな沈黙を破ったのは自分でもビックリの私からだった。
「あの、隠してたつもりではなくて」
「優子さん」
「ただ言うタイミングを逃してしまったというか…」
「いいのよいいのよ」
変な誤解をされないように、と思ったから口を動かし始めたのに…
これ以上はなにも言わなくてもいいのよ?とお義母さんに言われてしまった。