社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「うーん。なんかいまいち」
今まで打った物を消去して新しく打ち直す。
いや、これも催促だって思われそうだからやめとこう。
あっ、これは他人行儀で拓斗さんは嫌な気持ちになるかもしれない。
これはバカっぽくて駄目だ。
「えーっと…」
「どうした?携帯とにらめっこでもして」
と、突然お父さんに呼ばれてビクッとしながら画面を床に向ける。
疚しい気持ちはないけどちょっと見られるのは恥ずかしくて。
「なんでもないよ」
「分かった。飯田さんへのメールか?」
「そ、そうだよ」
「ラブラブだなぁ。お父さんにどんなメールを送るのかちょっと見せてくれ」
しゃがみこんだお父さんが私の携帯に手を伸ばした。