社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
非常階段の上から落ちた時も怪我はしなかったし、風邪が大大大流行した時も平気だった。
それくらい俺は人より丈夫だ。
『あっ』
「どうされましたか?」
『いえ、あの。串田さん仕事中ですよね?』
まあ、勤務中になる。
『ごめんなさい』
「いえいえ」
『そろそろ電話切りますね。お仕事頑張って下さい』
奥様との電話が終わり、横に座る人に視線を向けた。
「電話終わったのか」
「奥様からでした」
「優子からだったのか」
全くもって白々しい。
「社長から言われた通り。奥様には嘘をつきましたが、これで良かったんですか」
「あぁ。串田にも優子に嘘を言わせてすまないな」