社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
でもまあ優子と離れてみて結果俺がダメだと言う事だけが分かった。
いや、優子が傍に居ないとダメな事は離れなくても分かっていた事実。
だからだ。
優子に連絡をしなかったのは。
「拓斗さん…。昨日どこに居たんですか?私が電話した時に」
声のトーンを落とした優子が俯きながらそう言う。
昨日は仕事合間に以前も行った事があるベビー用品店に顔を出した。
そのベビー用品は主にオーダーメイドを扱っている店で、大学時代に知り合った友人が夫婦で経営してる。
その事を優子に言えば大きな溜め息が聞こえた。
「優子?」
「良かった、です。拓斗さんが疚しい事をしてなくて」
「疚しい?」
「はい。電話してた時に女の人の声が聞こえてきたので…」