社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「こうか」
「……っ」
「でも、優子はこんな軽い奴よりも唇の方が好きだろ?」
蟀谷に軽く唇を当てた拓斗さんはそのあと私の耳元でそう囁いた。
今日の拓斗さんはいつもよりも攻撃的…?
「違うか?」
「……」
「優子」
「そ、そうかもしれません」
いや、攻撃的というよりは意地悪なのかもしれない。
恥ずかしくなり拓斗さんの肩に手を当て押し返そうとした時。
「あ…っ」
今までにない違和感を感じて、拓斗さんの肩を押し返す事なく何度も瞬きをし。
もう片手をゆっくりとお腹に当てた。
「どうした?」
「あ、あの」
「気分でも悪いのか?こんな寒い場所で立ち話して悪かった」