社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
だから、その、嫉妬は嫉妬であって嫉妬。
そして嫉妬という言葉はヤキモチに似た気持ちを示す言葉であって。
「可笑しいのは承知だ。自分のまだ生まれてきてない子供に嫉妬するなんて」
「どうしてですか?」
「どうして、か。俺色に染まっていた優子ではなくなる様で心配だと言ったら困るか?」
拓斗さん色ではない私ではなくなる?
「理由はまだまだあるぞ。聞きたいと思うか?」
「是非」
間髪入れずに答えた私に拓斗さんは少し笑って、ぎゅっとお腹に回る腕に力をいれるとまた口を開いた。
「そうだな…。優子と常に一緒に居られる子供が羨ましいと素直に思う」
「ちょっと意外です」
「俺はそんな男だ。最近馬鹿みたいな事を平気で思うようになった」