社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
はい!と返事をしてからすぐに扉が開かれ私は、このウェディングドレスを着ると知った時よりも目を大きく見開いた。
――そしてゴクリと息を飲み込む。
「……っ」
扉がゆっくり閉まっていく中で一歩一歩私の方に歩いてくる拓斗さん。
「―…想像以上に綺麗だな」
ううん。
綺麗なのは私ではなくて拓斗さんの方だよ。
「泣いたら折角してもらった化粧が台無しになる」
「なっ、もう泣きません…」
「そうか?俺には止まってないように見えるが」
全くと言わんばかりに拓斗さんは目を細めると、もう一度綺麗だと呟き腰を曲げて私と視線を同じ高さにし。
そして、拓斗さんはとびっきりの笑顔を私に見せてくれた。