社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「記念日に何か物を強請る訳でもなく区役所の周りを歩くだけでいいと言った優子にも。きっと俺はそんな優子が好きなんだと思う。一年前から毎日優子の事を好きになってる気がする」
そう言って拓斗さんは目を細めながらハンドルを回し、パーキングへと車を進めた。
好きという言葉は心の底から私を満たしてくれる。
拓斗さんの口から出てくる言葉ならなんでも好きになれそう。
なんて事を冗談でもなく本気で思ってしまうくらい私は…
「優子?」
名前を呼ばれハッとすると拓斗さんはもうシートベルトを外し、いつでも車を降りれる状態でいて。
急がなくちゃ!とシートベルトに手を伸ばしてる間にも拓斗さんはガチャリとドアを開けた。
そのまま車を降り拓斗さんが向かったのは助手席側のドア。