社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
拓斗さんと将来の事を考えて子作りを励んでいた訳でもないし、来て下さい!と常日頃から願っていた訳ではない。
赤ちゃんが欲しいと、考え思ったりもしていたけれど、私にとってそれは‘いつか’であって、今でなきゃいけないという思いはなかった。
長い気持ちでそのいつかを待っていた。
「分からないよ」
なのに妊娠の可能性を知って、願ってる。
妊娠検査薬を持つとしてなかったら悲しくて堪らないという思いでいっぱいで、その残念な気持ちを一人で抱え込める?と聞かれたら…
そんな事実に耐えなくちゃいけないくらいなら、妊娠検査薬は使わなければいい。
妊娠初期の症状が私に出るまで意識しなければいい。
弱い私はそう思って、どこかで自分を傷付けないための逃げ道を探してる。