社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
お父さんとお母さんが到着して、お義父さんとお義母さんが産婦人科に到着した頃。
痛みはどんどん強くなるばかりでそんな私を見ている拓斗さんまでもが痛みに耐えるように顔を歪めている。
「痛みの感覚はどう?」
「あの…、いっ」
この痛みでもまだ分娩室に行けないなんて…
「ねぇ、拓斗。もう一度聞いた方が良いんじゃないかしら?」
「いた…っ」
「もしかしたら広がってきているかもしれないわ」
お義母さんが私の手を擦りながらそう聞く。
私の腰に手を当てているお母さんもそれに頷けば。
床に膝をつき私に視線を合わしたり、私の髪を優しく撫でたり、時にはうろうろしていた拓斗さんが呼んでくるの一言を残しボタンがあるのにも関わらず病室を飛び出した。