社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「有りがちかもしれないが、優子の名前から一文字取る事は随分前から決めていた」
「そうだったんですね」
「あぁ。優子の様に育ってほしいと素直に思うからな」
私のように…?
「それって、いつか瞳子が拓斗さんみたいな素敵な人と結婚出来るようにって事ですか?」
「……」
「違ったらごめんなさい。ただ私の良いところってそれしかないなあって思えて」
悪い所が似てほしくて‘優子の様に’なんて言うはずがないと思って。
だから自分自身の良い所をふと考えてみたら拓斗さんに出会えた事が浮かんだから。
「心配だな…」
「えっ?」
「いや、なんでもない」
苦笑いをした拓斗さんが首を振ると、何かあったようにしか思えない。