社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
拓斗さんが力を緩めただけで鼓動が早くなるのは、いつもこうなった後はキスしてくれるから。
ほら、やっぱり…
拓斗さんの唇が近付いてくるのが分かり私は突き出すようにし瞼を下ろす。
「……」
「……」
ドキドキしながら待っていると拓斗さんの唇が触れた。
――唇ではなくて私のおでこに。
おでこの次かな?なんて思ってる内に拓斗さんはそのまま姿勢を正してしまった。
いや、おでこにキスしてもらえて嬉しいのは本当だけど唇にしてもらえた方がそれ以上に嬉しいというか…
「唇にはキスしてくれないんですか?」
心の中で言ったつもりがはっきりと口に出してしまいビックリしていると、拓斗さんの目が大きく見開いてるのが分かった。