社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
『だからよ。実家に戻ると決めたのは。その方があの子も預けられるし‘お父さん’が居ない寂しさも減る。まあ、なんて言ってるけど結局は一番は自分自身の為。あの人の近くにいたら揺らいでしまうから』
離婚したいと決意した日から何ヵ月もかけ離婚まで辿り着き、これから新たな人生を歩む事になる菫と子供。
そんな男は忘れたらいい、とは軽々しく言える言葉ではない。
「仕事は?」
『当然続けるわ。実家近くにうちの店舗があるから、そこへの異動希望を出したらすぐに受理されたの。本店社員の意見も聞きたいし、刺激にもなるから前々から要望を出してたから大歓迎だって。まあそうよね、本店からわざわざ田舎の小さな店舗に行くなんて問題起こしての左遷とか…、自らの意思で希望するのはもの好きよ。給料だってこっちとあっちじゃ違うんだし』