社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
菫のように離れる場合もあれば、それでも離れない場合もあるだろう。
耐えてでも相手の傍に居たい一心で。
「変な事言っていいか」
『変って、もしかして告白する気?』
クスクス電話越しで笑う菫。
「それで幸せになれるのか」
『どう…』
「離れる事が幸せになれるのか」
俺は何を…、一体何を聞いてるんだろう?
『うーん、そうね…』
少しの沈黙が続き今のは嘘だと口を開こうとすれば、
『正直言うとね、あの人の傍に居たい。それが女としての気持ち』
「……」
『でも、ただの女である前に母であるからあの子の笑顔がある場所が幸せね。それが何処で在ろうと一番の幸せなのよ』