私の日常+君





-・・ちっ  トイレの前でジャマなんだけど。 
そう思いつつ

「ちょっとごめん 通して」


極限までイラつきを抑えた口調で言う。





通り過ぎて 個室トイレに入ると ひそひそ話す声が聞こえた。

「さっきの月城さんって子 あの橘君の隣の席らしいよぉ」

「まじ? いいなぁ ってかこれから仲良くなったりしちゃうの~?
 何か 悔しいし羨ましいよねぇ~」

「大丈夫でしょ。 あの子他人に興味なさそうだし
 何か 大人しそうだしさぁ」

「それもそうかもね」


 




 聞こえない程度で話してたつもりだろうけど
比較的地獄耳の私には丸聞こえだ。


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