ハーレム ブラッド2
「俺は肉食でも草食でも、ましてやロールキャベツでもない。」

幸大が言う。

「じゃあ…何なのよ?」


「そりゃ、もちろん

『吸血系男子』ですけど?」

幸大がドヤ顔で言う。

「バカじゃないの?」

「何がだよ…」

「吸血系男子なら…私の血も吸ってみなさいよ…」

朱鳥が言う。

「いや…その…」

「嫌なの?」


「そうじゃなくて…朱鳥って吸血鬼は嫌いなんじゃないっけ?」

幸大が言う。

「本当にバカじゃないの?」

「は?」


「あんたのことは…好き。」

きゅっ。

朱鳥が優しく幸大に抱きつく。


「じゃあ…いただきます。」

幸大の眼が銀色に変わる。

「うん…。」


かぷっ…


「んっ…」

朱鳥の口から声が漏れる。

ちうちう…ちうちう…ちうちう…


「はんっ…んあっ!

はぁ…はぁ…ああっ!」

朱鳥は我慢しつつも声を漏らす。

ちうちう…ちうちう…


「あ…だめ…

ひゃうっ!?

〜〜〜〜〜〜〜っ!?」

朱鳥が小刻みに体を痙攣させた。


「大丈夫か?」

幸大が言う。


「ば…ばか…」

ぺたんっ…

朱鳥は幸せそうに呟くと地面に座り込んでしまった。
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