ハーレム ブラッド2
グラウンド


露店を出すいくつかのクラスが木材で露店を組み立てていた。

その中に一人で自分の背よりも大きな木材に奮戦するマリアがいた。


「よっ…と、うわっ!?」

木材がマリアの方に倒れてくる。


ガッ!

「大丈夫か?」

幸大が木材を掴む。


「あ…サンキュー。」

マリアが幸大を見ながら言う。


「まったく…一人でやるなんて危ないだろ…」

幸大が言う。

「仕方ないだろ…他の奴が面倒だからっていなくなったんだから。」

マリアがまた作業を始める。


「何で引き留めなかったんだよ。」

幸大もマリアを手伝う。

「引き留めたさ…」

「それで?」

幸大が言う。

「この露店はほとんどお前のワガママだろ…って言われて、言い返せなかったから。」

マリアがふて腐れながら言う。

「だったらぶん殴れば良かっただろ?


前のマリアなら躊躇なく殺ってたのに。」

幸大が言う。

「私だっていつまでもガキじゃねぇし…」

マリアが言う。

「我慢強くなったな…」

幸大が言う。

「…。」

「とは言え…普通なら二人でも作るのは難しいっつーの。」

幸大が言う。
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