ハーレム ブラッド2
「…。

責任って…」


「うん…。

多分、幸大君が考えてるので当たってるよ?」

「…。」

「でも…日本じゃお嫁さんは1人だけだよね?」

クーニャが言う。

「クーニャ…俺は…」


「私だけじゃダメ?」

クーニャが寂しそうな眼で見つめる。

「…それは…」


「私だけじゃ満足できない?

私、頑張るよ?

幸大君が満足できるように頑張るから…だから私だけを…」


「無理だ。」

「何で…?」

クーニャは幸大の答えを知っていたかのように冷静だった。


「お前はクーニャであって…姫野や咲子じゃない。

もちろん他の奴でもない。

だから…」


「だから…ダメなの?

みんなの代わりにもなるよ、私。」

クーニャが言う。


「嫌だ…」

「嫌?」


「お前には誰の代わりにもなってほしくない…」

ぎゅっ。

幸大がクーニャを抱き締める。



「俺はお前がクーニャだから…愛してるんだ。


誰かの代わりをしてるお前なんか…大嫌いだ。

だから…ずっと、お前のままで、俺のクーニャだけで居てほしい。」


「ズルいよ…

そんなこと言われて…何て言えば良いかわかんないよ…


幸大君は私だけじゃ満足できないの?」
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