ハーレム ブラッド2
しばらくして…

「そろそろ交代の時間だわ。」

アゲハが言う。

「あ…本当だ。

私、職員室に行かないといけないから。」

優衣が言う。

「ああ。

じゃ、後で。」

「うん。」

優衣が職員室に向かう。

「幸大様はこのあとは?」

「少し休憩して、午後からクラスの喫茶店だ。」

幸大が言う。

「私もですわ。」

アゲハが言う。



「ん?

行正?」

幸大が人波の中に行正を見かけた。

「アゲハ…俺はちょっと用事ができた。」

「え?

せっかく幸大様と回れると思いましたのに…」

アゲハが言う。

「明日、回るって言っただろ?」

「他の皆さんも一緒ですわ…

せっかく二人で…と思いましたのに…」


アゲハが言う。


「ごめんな。」

ちゅっ。

幸大がアゲハの頬にキスをする。


「な!?」

「これで許してくれ。


じゃあな。」

幸大が走っていく。


「ズルいですわ…」

アゲハが呟く。



「さっきの行正の顔…何かあったみたいだったな。

急いでたみたいだし…」

幸大が言う。



校舎裏


「いた…。」

幸大は校舎の陰から行正を見る。


「父さん、母さん。

どこだ?」

行正が言う。
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