ハーレム ブラッド2
「幸大…何でここに!?」

行正が驚く。


「お前が切羽詰まった顔で走ってれば心配になるだろ?」

幸大が言う。

「今の話を聞いたのか?」

行正が言う。


「ああ。


全部…な。」

幸大が言う。

「…。

息子の友達か…」

父親らしき狼が言う。


「行正…人狼ってのは人間よりもタフなのか?」

幸大が言う。

「あ…ああ。」

行正が言う。

「幸大君と行ったね?

我々の存在を人間に知られる訳には行かない。

済まないが…消えてくれ!!」


ヒュッ!

父親らしき狼が飛びかかる。


ヴンッ!

幸大が高速移動で行正の前に現れた。


「行正…歯を喰い縛れ!」


「え?」


「オラァッ!」


バキィッ!

幸大が行正を殴り飛ばした。


「何すんだよ!!」

行正が言う。


「行正…俺のことを見くびるんじゃねぇ!!」

幸大が言う。

「は?」


「俺はお前が例え狼だろうが、犬だろうが…友達だ。

良いな?」

「幸大…」


「しかし…人間に知られるのは厄介だ。」

父親らしき狼が言う。


「その心配はいらない。


俺は人間じゃないんだ。」

幸大が言う。

「お前…何言って…」

「まぁ、今見せてやるよ。

よっと…。」

幸大は衣装を脱ぎ上半身が裸になる。


「普段は服が破けるからあまり出さないんだが…」

ギンッ!

幸大の眼が金色に光る。

バサッ!

幸大の背中から翼が生え、爪と牙が鋭くなる。


「俺は吸血鬼だ。」

幸大が言う。


「な!?」

行正が驚く。


「あ…ああ…

その眼…まさか吸血鬼の王!?」

父親らしき狼が言う。
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