ハーレム ブラッド2
「姫野さんも確か推薦をもらってましたよね?」

咲子が言う。


「ええ。

と言っても私のは私大だし、コネだから合格が最初から決まってるようなモノよ。」

姫野が言う。

「コネか…

ってことはVAPがらみか?」

マリアが言う。

「そうよ。

その大学は裏では吸血鬼の生態研究をしてるもの。


父はVAPの医療系部門にはコネがあるのよ。」

姫野が言う。


「でも姫野は理系ができるし、華乃もだけど…何で一般受験じゃないの?


一般受験で十分に合格できると思うんだけど。」

朱鳥が言う。



「2月に入ったら自由登校じゃない。

一般受験生はその時には勉強したり受験したりで忙しいのよ?


確実に受かるとわかってても勉強しないといけないし、気が抜けないもの。」

姫野が言う。

「その期間はどうしても幸大君と一緒にいる時間が減ってしまう。

それは回避しなければならないから推薦を受けるのだよ。」

華乃が言う。


「なんか、そこまでしてもらって…

めちゃめちゃ嬉しい。」

幸大が言う。

「人間も吸血鬼も本当に好きな人のためなら頑張れますし、好きな人のためなら手段も選ばないんですよ?」

咲子が言う。
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