ハーレム ブラッド2
数日後


幸大のアパート


「おや、幸大君の姿が見当たらないが?」

華乃が言う


「幸大さんは先ほどVAPの方が来まして一緒に行きましたよ?」


咲子が言う

「せっかく、華乃の合格発表の日なのにタイミングが悪いわね。」

朱鳥が言う


「父さんから借りてきたわよ。」

姫野がノートパソコンを開いて言う


「緊張するな…」

華乃が言う


「ドキドキします…」

沙羅が言う

「私も心臓が破裂しそう…」

優衣が言う

「私も…幸大様のこと以外に心が揺さぶられるのは久し振りだわ。」

アゲハが言う


「あ…出たよ!」

クーニャが言う


「さ…あとは自分で見つけなさい。」

姫野が華乃をパソコンの前に座らせた


華乃は画面を下にスライドさせ、手を止めた



…。


沈黙が流れた


「ど…どうなの?」

優衣が言う


「ふっ…。


私が落ちると思うかい?」


「じゃあ…」

沙羅が言う


「ああ。

幸大君と共に過ごす時間を削ったのだ…

それだけのモノを犠牲にして成せぬ事などないさ。」


そう言う華乃の顔は安堵を浮かべていた



「やったぁ〜!」


クーニャが華乃に抱きつく


「うわっ!?

い、いきなり危ないじゃないか…」

華乃が嬉しそうに言う

「でもこれでひと安心ね。」

優衣が言う


「…。

まだ、1つ残っている。」


「え?」

姫野が言う


「昔の知り合いに結果を見たらとある場所に来るようにと呼び出されているのさ。


幸大君が居ないのは残念だが…」

華乃が言う


「…。

幸大に会いに来た奴…他のVAPの奴らとは何か違った。」

今まで黙っていたマリアが言う


「え?」

沙羅が言う


「内側に狂暴性を隠したような…


もしかしたらアイツ、ゴブリンかも知れない。」

マリアが言う


「何で黙っていたの?」

姫野が言う


「幸大一人なら問題ないみたいだったし…

それに…睨まれてからうまく声が…」


「ゴブリンの作用かしら?」

アゲハが言う

「わからない。


けど、なんかムカついてきた!!」

マリアが言う

「少しタイミングが良すぎるな…」

華乃が言う

「どういうことよ?」

朱鳥が言う


「まぁ…色々と話すと長い。

ちなみに、吸血鬼やゴブリン、人狼の情報規制や情報統制はどの程度だろうか?」

華乃が言う


「ほとんどが個人任せよ。

情報統制も規制もないわ。」

姫野が言う


「なら…まぁ…仕方ない。」


「何かあるようですね。

その呼び出しとやら…私たちも同行しましょう。」

咲子が言う


「そうしてくれると助かる。」

華乃が言う

「幸大君は大丈夫かな…?」

優衣が言う

「心配ですよね。」

沙羅が言う

「幸大ならきっと大丈夫よ。」

朱鳥が言う

「幸大様ですもの。」

アゲハが言う

「吸血鬼の王様だよ?」

クーニャが言う


「さ…。

まずは華乃の用事を終わらせましょう。」

姫野が言う
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