ハーレム ブラッド2
その頃



「げほっ…」

姫野が血を吐く


「これで全員ね?」

瑞希が笑う


姫野、クーニャ、咲子、沙羅、マリア、優衣は地面に倒れていた


「回復もままならないみたいね…」

アゲハが言う


朱鳥、アゲハ、華乃は無傷のままだ


「なぜ、彼女たちを傷つける!!

…君は私だけが嫌いなんじゃないのか?」

華乃が言う


「冬木さん…あなたが来ることは当然、私が連絡したから当たり前よね?

そして、あなたの彼氏が来ないのも、私が仕組んだこと。



では、なぜこれだけの数の化け物を用意したかわかる?


私はわかっていたのよ。


あなたを守る人、心配する人が居るって。


羨ましいわ…

そして、あなたがさらに憎くなる。」


「君は何を?」


「私には居ないのよ。

上辺だけの人間しか。


そして私はそんな付き合いに慣れてしまったの。

だから今さら…得ることはできないわ。



私には無くて、冬木さんにはある。

じゃあ…そんな冬木さんに勝つにはどうしたら良いかしら?



決まってるわ。


全て奪うのよ!!



まずは冬木さんの彼氏と一番密接な繋がりがあるらしい青色の娘から殺しなさい。

戦闘力も高いらしいから先に殺して間違いないわ。」



「それで私に勝てると思っているのか!」


華乃が言う

「おもってるわ。


だから、やるの。

うばうの。

あなたのなにもかもを。」


瑞希はすでに華乃を見ていない


むしろ何も見ていない



思考の中の存在しない勝利を見ていた




「サァ…ヤリナサイ」


「くっ…

こんな所で終わりですか。


幸大さんの気配が近くにない以上、救いはほぼないでしょう…


それでも幸大さん…

信じてますよ?」


咲子は祈るように唱え、眼を閉じた
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