ハーレム ブラッド2
男性控え室



「はぁ…」

白いタキシードに身を包んだ幸大の溜め息が響く



「む…?

ここは葬式会場だったのか?」


ヴァンがやってくる


「ヴァンか…」

幸大は静かに言う


「幸大以外はおらんのか?」


「俺の親父や榊さん…優衣の爺もさっきまでいたけど、女性控え室に行って写真を撮ってくるって言ってた。」


「で…お主はマリッジブルーと言うわけか?」


ヴァンが言う

「まぁ…そんなもんだ。」

「男のクセに女々しいな…」


「今のうちに落ち込んでても誰も文句言わねぇだろ?


それに少しはじっくりと将来を考えようかとな…」

幸大が言う


「普通…将来をじっくりと考えた上で結婚を決めるのだがな。」

ヴァンが言う


「どんだけ考えてもそれは間違いじゃないって言える自信がある。」


「結婚とは違う不安か…


で…そんな雰囲気で式に参加するつもりか?」


「俺も意外と自分のことをわかってるんだよ…


多分、あいつらの姿を見たら不安なんか消えるさ。


何もかもが幸せになる。



結婚したらこんな暗い雰囲気にはならないだろ?


だから…今のうちに落ち込んでおかないと…」



「ふっ…おかしな奴だ。


話してみろ…何が不安なのだ?」

ヴァンが言う
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