ハーレム ブラッド2
教会にはオルガンの音が響く


神父が壇上で扉を見つめる


幸大は神父の前で立っている


その直立した姿はどことなく緊張しているのがわかる



ギィィ…


扉が開く



そして純白のドレスに身を包んだ女性たちが入る

姫野、クーニャ、優衣、朱鳥、華乃、アゲハはそれぞれの父と共に入ってくる


マリアは優衣の祖父と、咲子は幸大の父、沙羅はヴァンと共に入ってくる




幸大の側まで来ると女性を残して父たちは立ち去る



「…。


スゴく、キレイだ。」

幸大が言う


「幸大は…まぁ…」

「似合ってないにゃ〜」

姫野とクーニャが言う


「まぁ…もう二度と着ないからな。」

幸大が言う

「私たちだってウェディングドレスはもう着ることもないですよ?」

咲子が言う

「お前らはキレイだし…たまに着ても良いだろ?」

幸大が言う

「私は幸大君が見たいならいつでも着るよ…?」

優衣が言う




「そろそろ…始めてもよろしいですか?」

神父が言う


「ああ、すみません。」


幸大たちは神父の方へ向かう




神父が語るように言葉を並べていく


「病めるときも、健やかなる時も汝ら互いに愛し合うことを誓いますか?」



神父の言葉に幸大たちは一度見つめ合う


―永遠に誓います―




10人の確かな誓いの言葉が教会に響いた
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