ハーレム ブラッド2
「前のお父さんは…私が2歳の時に離婚したの。

御母様は16で、お父さんは18だった。


若さの過ちで私が産まれたの。


まぁ…御母様は過ちなんかじゃないって言うけど。

それから御母様は一人でお金を稼ごうとして頑張ってた。

その後、20で今のお父さんと結婚。


だけど…二人とも忙しかったから。

結婚した時とかは私もまだ4歳だったから…

必ず御母様かお父さんのどちらかが私の面倒を見てくれたんだけど…

段々、二人とも私といれなくなって…

中学の途中くらいまでほとんど…一人で家にいたの。

お父さんはその忙しかった時期のおかげで出世もして今はそれなりに裕福に暮らせてるから、お父さんを責めるわけない。


御母様も仕事を辞めてからは私といつも一緒にいてくれようとするの。」


「そうか。

良い家族だな。」

「うん…。

だから…一人になるのが怖いのよ。


特に…子供の頃から風邪を引くと…誰もいない家で…


寂しかった。

このまま…ずっと一人なんじゃないかな…って。」

「風邪を引いたら弱気になる…なんてありがちだろ。」

幸大が言う。

「御母様がいつも一緒に居てくれるようになってからは風邪を引くとよけいに怖くなった。

このまま…誰も彼もいなくなるんじゃないか…って。

スゴい孤独感に襲われるの。」
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