ハーレム ブラッド2
「何でお前らがいるんだよ。」

幸大が言う。

「私がこっそり幸大様のことを見張っていたら…楠木さんとキスをしたから皆に連絡をしたのよ。」

アゲハが言う。

「幸大さんは目を離すとこれだから…」

咲子が言う。

「ほら、帰るわよ。」

姫野が言う。

「あ…幸大…」

朱鳥が寂しそうに言う。


「楠木さんが眠るまでは私が一緒にいる。

それで良いだろう?」

華乃が言う。

華乃が有無を言わせない殺気を孕んでいた。


「朱鳥…悪いな。

帰らないと命を落としそうだから今日は帰る。


明日は見舞いには来ないから…

いや…むしろ来たくても許してもらえないから…」

幸大が周囲からの殺気に怯えながら言う。

「良いわよ…

風邪なんか治して…明日、学校で会うもの。」


「そうか…じゃあ、また明日な。」

ちゅっ…

朱鳥の額にキスをする。

ドッ!ガブッ!ガッ!ギュッ!メキッ!バキッ!ガシッ!グサッ!

姫野の肘撃ち、クーニャの噛みつき、咲子の足踏み、優衣のつねり、沙羅の小指曲げ、マリアの蹴り、アゲハの首絞め、華乃のペン刺しが同時に決まる。


「がはっ!?」

幸大がその場に膝をつく。


「バカ…

こんなことされたらよけいに熱が上がるわよ…」

朱鳥の小さな呟きを最後に、幸大は引きずられて帰っていった。
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