ハーレム ブラッド2
数分後


「ふふふっ…

幸大様、私よりも顔が赤いわ…」

アゲハが言う。

「汗拭いたり、着替えさせるなんて二度とやらないからな…」

幸大が言う。

「…。」

アゲハが声を出さずに笑う。

「ほら、薬を飲んでさっさと寝れ。」

幸大が薬とコップを差し出す。


「薬は効かないから良いわ…」

「いいから飲めって。」

「苦いもの…」

「子供か…」

「シロップなら飲むわ。」

「ねぇよ。」

「なら飲まないわ。」

「錠剤だし糖衣錠だから外側は甘いぞ?」

「嫌。」



「…。

アゲハの意外な一面って言うか…

ガキか!?」

「錠剤なんて飲み込めないもの…」

アゲハが言う。


「あっそ…」

チャラッ…

幸大が錠剤を二錠、自分の口に入れて水を口に含む。

そしてそのまま…

「んっ!?」

アゲハに口移しで薬を飲ませた。


ごくっ…

「ふぅっ…

これで良し。」

幸大が言う。


「…。

強引なのは嫌いじゃないけど…」

アゲハが恨めしそうな目で見る。

「ほら…寝れ。

寝るまでは居るから。」


「ええ…」


アゲハはすぐに寝息を立てた。
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