お仕置きゲーム。


「、ハハ。」

自然と渇いた笑みが漏れた。罪を償うこともせず、そのまま背負って死ねというのか。ああ、折角、覚悟してきたのにな。


そう思った瞬間、息がつまるような感覚が俺を襲った。「っ、は、」次第に呼吸が乱れていき、うまく呼吸ができなくなる。やばい、くるし、


___真咲。


「ッ!?」

脳裏に響く、俺じゃない誰かの声。

___真咲、真咲。

「っ、いや、」

ああ、この声を知っている。なんで、なんで聞こえるの。俺、もう克服したはずなのに。怖い。怖い怖い。やめろ、やめて。

___真咲、今度は私があなたを護ってあげるから。

響く美紀の声は、狂気に満ちておらず、優しい声音をしていた。けれど、俺にとってはすごく怖かった。また、人をころすんじゃないかって、罪がふえるんじゃないかっておもって。

「いらない、いらない、から。」

俺は大丈夫だから、でてくんな。

ガタガタと震えだす体を抱きしめ、「俺は大丈夫。」だと言い聞かせる。けれど、美紀は許してくれなかった。俺の精神をもっていこうとする。だんだんとふわふわしてくる脳を感じて、恐怖が大きくふくれあがる。


___真咲。


「ひ、」

じわり。目に涙が浮かんだ。ああ、俺が俺じゃなくなる。


もう駄目だと思った時だった。ガチャリと個室のドアが開き、誰かが入ってくる。

「ァ、」


入ってきたオンナは俺をみて大きく目を見開いた。
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