お仕置きゲーム。
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ばっくん、ばっくん。
煩い心臓をなんとか落ち着かせながら、俺は目の前にあるコンビニを見上げる。鞄の中には包丁。ああ、俺、マジでやるのか。
犯罪だ、自覚は痛いほどある。
けど、コレしか思いつかなかった。
(真咲を助けたい)
その為には、あの智香の事件にかかわった男...宇野博隆と接触しなければならない。普通に考えて、犯罪者との接触は無理だ。なら、俺が犯罪者になれば会えるんじゃないか?と考えての行動だった。
「...。」
まさか自分が、コンビニに強盗に入ることになるなんて。
明日のニュースで報道されんのかな、施設の奴らはどう思うんだろ。とか考えながら入店した。幸いなことに、客はいなかった。いるのは店員2人。
___すべてを捨てて、メグミを救う覚悟はあるかい?
頭の中で、宇野博隆の言葉が再生される。
「...あるに決まってんだろ。」
誰にいうわけでもなく、ぽつりと呟いた。
俺は店員の前で立ち止まる。
「お客様?」
不思議に思った店員が俺に声をかけた。それを無視して、俺は鞄から包丁を取り出すと突きつける。
「今すぐ金をだせ。」