お仕置きゲーム。



暫くすると警察が駆け付けてくる。逮捕されるんだ、と思うと冷や汗が流れる。やっぱり、ちょっと怖い。


「ちょっと来てくれるかな?」

警官にそういわれて頷き、大人しく後をついていく。俺はコンビニを出る際に振り返り、店員に向かって小さく頭をさげた。


「...。」

店員はそれを見て大きく目を見開いたあと、なにかを言おうと口を開くがすぐに閉じた。


パトカーの中で動機を聞かれたが、俺は何も言わずにただ俯く。俺を見た警官が呆れた様に溜息をついた。




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警官2人に連れられ、警察署へと入る。俺には手錠がつけられていないかわりに、両端に警官が2人いる。

「取調室に来てもらう。」

右側にいた警官がそう告げた。俺は頷いてから、どうしようか考える。まだ、宇野博隆はここにいるのだろうか。

「...。」

いや、いたとしても、どうする?どうやって接触する?俺、焦ってて警察署に来てからのことを何も考えていなかった。

やばい、どうしよう。

再び手が震えてきた。ぐ、と力をこめて手を握りしめて震えをどうにかしようとしたけど無理だった。

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