お仕置きゲーム。


喉の奥がつまって、うまく言葉がでてこない。こんなに直球で愛情をぶつけられたことがない俺はどうすればいいのかわからなかった。


啓太は頬杖をついて、再び笑顔になった。


「真咲、好きだよ。」


もう一度好きだと言う啓太を直視できない。視線を逸らして赤くなっている頬を隠すように俯くと同時に涙が溢れそうになる。


「啓太、俺、」

震える声で想いを伝えようとした時だった。店の扉が開き、数人の警官が入ってくる。


「この少年に見覚えはないですか?」

店員に俺の写真を見せて確認をとっている。やばい。啓太の写真がないだけまだよかった。啓太に視線で合図をおくり、バレないようにそっともう一つの入口からでようとした時だった。



「そこの少年2人、止まりなさい。」


警察に声をかけられ、心拍数が一気に上がる。それは啓太も同じだったようだ。無意識に繋がれた手からじんわりと汗が滲む。


止まれ、と言われて止まるはずない。「っ、」俺と啓太はすぐに店を飛び出し走り出した。





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