お仕置きゲーム。
「お仕置きヒーロー」
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「...き、」
「ん、」
「真咲。」
体を揺さぶられて目を覚ますと、あたりは既に暗くなっていた。車は停車しているようだ。
「あの変態は?」
運転席に変態がいない事を不思議に思った俺が啓太に問うと首をかしげてわからないという。
「俺も今起きたところだからわかんねー。気づいたときにはいなかったよ。」
「...とりあえず降りるか。」
「うん。」
ドアを開けて、俺は硬直した。啓太も目を見開いている。
「ッ、なんで、ここに、」
言葉が続かない。自然と震えだす手は啓太の手を掴んでいた。
「...真咲が住んでた、アパート、」
俺のかわりに啓太が呟く。
そう、ここは紛れもなく俺が住んでたアパートだった。施設に住む前に住んでいた家。美紀を呼び覚ました、場所。
「どういうことだよ!逃げるんじゃなかったのか!?なんで戻ってきてんだよ!」
啓太が大声をあげた時、パトカーのサイレンの音が再び響いた。やばいと感じて、啓太は俺の手を引いて走り出す。