お仕置きゲーム。
「まさき、」
啓太の声は震えていた。
「馬鹿、泣くなよ。」
「ッ、真咲、」
「...。」
足音がだんだんと近づいてくる。
_____マサキ、マサキ。
再び脳内に響く声を感じながら俺は口を開いた。
「なァ、啓太。」
「っ、なんだよ、」
「俺、決めたよ。」
「突然、何言って、「一つ約束してほしいんだ。」
押入れの入口に手をかける。行動を見て驚いた啓太が涙をこぼして俺の手を掴んで止める。
「ど、いう、つもりだ、」
啓太の手を振り払い、俺は1人押入れから出ると真っ赤な目をして泣いている啓太に向かって精一杯微笑んだ。
「美紀と智香と、...俺の、ぶんまで、幸せになって。生きて。」