お仕置きゲーム。
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「真咲。」
(...。)
「まーさき。」
(...。)
「そうすねンなよ真咲。」
場所は206号室。1人にしてはでかすぎる個室だ。真咲に語りかけるが、何が気に入らないのか彼女は返事をしない。
「何が気に入らないんだ?俺、お前のコト好きなのに。」
(...あのお医者さん、マサキのうんめいのひとなんでしょ)
「は?ンなわけねぇだろ。俺はお前しかいらねーの。」
(嘘つき)
「嘘なんてつかねぇし。可愛いな、お前。」
(また嘘ついた!)「なんでそう思うの?」(...だって、)「なんだよ。」(...いい。なんでもない)「言いかけてやめんなよ。」
ぼふ、と綺麗に整えられたベッドに寝転ぶ。俺は真咲でマサキは俺だ。だから思考なんて簡単に読める。「...。」(...。)なんだか気まずい雰囲気になった。お互いの思考を探るなんてあんまり好きじゃないけど、しょうがない。
俺は真咲の思考を読んだ。
「っ、ぶは!」
そして吹いた。「お前ナニ考えてンの?っぷ、クク。」(マサキの馬鹿!勝手によんだでしょ!)「馬鹿はお前だろ。俺はいつもこんな顔なの。」ああ、可笑しい。真咲はどうやら俺が 好き とか 可愛い とかいうときの表情が気に入らなかったらしい。何かを企んでいるようなニヤりとした意地の悪い顔で好きとかいうから、信じられないんだって。
「あーもー可愛いなぁ。」(...。)「真咲、好きだよ。ほんと。俺の脳内見てみてよ。」(...。)
(...私ばっかり。)「そ。」(マサキ変態。)「うん。」(ストーカー。)「まあな。」(大好き)「うん、俺も。」(...ありがとう)「いえいえ。このお仕置きが終わったら、俺の彼女な。」(うん。)
(マサキは一番に私を考えていてくれてた。一番、私を理解していてくれた。私も、マサキしかいらない。あいしてる)