お仕置きゲーム。
(マサキ、変わって!智香と話したい!)「お前俺に体くれるんじゃねーのかよ。」(あげるけど、それとこれとは別なの!)「は?ってか今お仕置き中だから無理。お仕置きおわらねぇと戻れねェし。」我慢しろよ、かわりに俺が通訳してやるから。と言えば(ちゃんと感情こめて、笑顔で話してよね!)とふてくされたように言われた。しょうがねェな。
真咲との会話を終え、智香に視線をうつせば俺を見て目を大きく見開いている。「あ?」何か言いたい事あンならはっきりいえよ。と言いたげな視線をおくると、彼女は一歩後ずさる。
「い、わなきゃ。」
「智香?」
「ママとパパに、知らせなきゃ。」突然携帯を取り出した智香の腕をつかむ。(と、智香?)「急になんなんだよ。」
「だって、真咲、やっとッ、戻ったんだね。」
智香はそういうと、今度は携帯を落して俺にしがみついてきた。ぎゅう、と強く抱きしめられ、何が何だかわからない。「真咲、真咲。」ああ、コイツは真咲の体を抱きしめている。真咲に触れている。真咲を呼んでいる。
「ッ!」
俺は智香を思い切り突き飛ばした。「きゃッ!」智香は派手に尻もちをつく。(ちょっとマサキ!)「今お仕置き中じゃなかったら、テメェをお仕置きしてた。」(マサキ!)真咲の声なんて聞こえない。俺は智香の傍までいき、しゃがんで彼女を睨む。
「真咲、本当に、戻ったんだね。」
智香はまた俺を見て涙を流す。言っている意味がわからない。俺が彼女を殴ろうと手を挙げた時だった。(マサキ!駄目!)真咲の声に反応して固まる。智香は俺が動かないのをいいことに、俺の頬に手をそえるとキスを一つ落とした。