お仕置きゲーム。
__________
______
___
この場所に来るのは、二度目だった。何もない白い空間。俺と真咲は向かい合うように立っていた。俺と真咲は泣いていた。
「...お前を、泣かせたのは誰だ。」
少しだけ鼻声で、声が震えていたけど俺は気にせず真咲に声をかけた。すると真咲はぶわっと大きな瞳から涙を流す。
「マサキ、私を愛してくれてたよね?」「当たり前だ。俺は今もお前を愛してる。これからもずっと、お前が望むなら、永遠に愛し続ける。すべてのモノから護るって、言っただろ?」「また、嘘ついた。」「ッ、嘘じゃ、ない!」
「じゃあ、どうしてマサキの頭の中は啓太のことでいっぱいなの?」
「ッ、え?」自分でも気づかなかった。俺は真咲に指摘されて体が強張る。俺が?啓太でいっぱい?ふざけんな。否定したいのに、言葉がでてこなかった。なんで、どうして。俺は真咲を愛してるンだ。真咲しかいらねェ。
「な、んで?」
やっとでた言葉は自身への疑問。
「私は、マサキが大好きだよ。」「...俺も、大好きだよ。」「本当?」「うん、本当だ。嘘じゃない。」真咲を嫌う理由がない。好きに決まってる。俺のナカが啓太でいっぱい?ありえないだろ。きっとそれは、啓太が優しかったから、初めて、あんな言葉をかけられたから戸惑っただけだ。
「お前は、俺のカノジョだろ。」
俺は俺でいなければならない。愛しい真咲を、護りつづけるって決めたんだ。全部をブチ壊す。コイツを悲しませた世界に終止符をうつんだ。
「うん。」
真咲の返事を聞き、俺はいつもの意地の悪い笑みを浮かべた。大丈夫、俺は変わらないよ。お前の父親のように、変わらない。いつまでも、お前を愛するよ。