お仕置きゲーム。
「智香、気付けなくてごめんな?」
ぽんぽん、と泣いている智香の頭をなでると智香は更に声をあげて泣いた。
「...智香、」「ま、ざき」「俺がどうにかしてやるよ。」「えっ?」
「俺達の仲を引き裂こうとするやつには、おしおきしなきゃな。」
「おお、かっこいーこと言うじゃん真咲!俺も手伝うぜ。」「え、ちょっ、と!啓太、までッ、」「俺達親友だろ?親友を助けるのは当たり前だって!!」俺がそう言えば、智香は恥ずかしそうに俯く。「なっ、真咲!」「うん。」
「でも、啓太の助けは要らない。俺1人で十分だ。」
にやり、真咲は笑った。見た事のない笑みを見て、俺は目を見開く。真咲、こんな笑い方もできるんだ...
「とりあえず明日だな。今日は帰ろう。」「お、おお。帰りどっか寄ってく?」「俺はやめとくよ。やることあるから。」「ふーん。智香は?」「啓太の家でゲーム!こないだ買ったっていってたのしたい!」「おっけー。」
智香はボロボロの靴をゴミ箱に捨てて、上履きのまま帰る事にしたらしい。智香は泣き虫だけど、おんなにしては強いな、と思った。