お仕置きゲーム。
目の前には大きな門。パトカーから降りた俺は無表情でソレを見上げた。詳しい説明を受けぬまま、警官から違うヤツに引き渡される。
「ほお。」
俺を見た門番みたいなオッサンがいやらしい笑みを浮かべながらジロジロを見てくる。
「お前、名前は?」
「...佐藤真咲。」
少し間をあけて名乗ってやれば、オッサンはさらに笑みを深めた。気持ち悪い。
というか、俺はどうなるんだろう。どんな判決がでても受け止める自信はあるが、気になる。
俺はすこし顔をあげ、オッサンを見ると彼は俺を見て目を見開いた。
「ねえ。」
中性的な声が響く。オッサンの頬がほんのり赤く色づき、思わず笑いそうになった。
「俺ってどうなンの?」
素直に、疑問を投げつけるとオッサンは咳払いをした後に「まだわからない。」と言った。
「ふうん。」
「まだ未成年だから公にはされないと思うが、お前がおかした罪は重いぞ。自覚あるのか?もしかすれば無期懲役、未成年の死刑は法律上ありえないが、お前の場合はわからないな。」
脅すような口調で淡々と話しだすオッサンに冷たい視線を向け、「どうでもいいよ。」と言い放った。
「俺は、償いに来たんだ。どんな判決がくだされようと、受け止める覚悟くらいある。」
その言葉を聞いた、その場にいた連中はあっけにとられたようにぽかんと口をあけて俺を見つめた。