恋路こいじ〜でんしゃで恋して♪〜< 短編集 >
「 ねぇ、
1つ聞いてもいい?
なんで元カノの手紙を
大切に持っているの? 」
深い意味はなかったの。
ずっと大切そうに手帳にはさんでいる封筒があること。
その封筒が
かわいいペールオレンジ色していたから
大切な人からなのかと…。
「 どうして、それを? 」
今まで見たことがない
鋭い目つきに強い口調。
私は自分の体が
自分の指令でも動かなくなっいることに気がつかずに、
とにかく逃げなきゃ!
思っているのに動かない。
「 なんで知ってるの? 」
近づいてくる… コワイ!
こんな勇深くん見たことない。
「 ふっ… 封筒だけ、
みっ見たことあるの。
かわいい色だなぁって、
そっ、それだけだよ。 」
「 ホントに? 」
「 ホントだよ。
勇深くんのこと全て知りたいの! 」
「 オレはキミに話すことはないけど、
つきあってもないのに
オレのこと知りたいとか迷惑なんだけど。 」
冷たすぎる目に
私のことを拒否ってることが
痛いくらいに伝わる。
「 そうだね。
付き合ってないね。
たまたまバイトが一緒だったから、
あがる時間が一緒になることがあったから
食事したりしただけだもんね。
そうだね。
ごめんね。 」