恋路こいじ〜でんしゃで恋して♪〜< 短編集 >
今年は
いつもより早く白い街になっている。
オレは白い街が大好きだ。
オレの心のヤミまで
白くしてくれるような気がして…
こんなに辛い思いをするくらいなら
もう人を好きにならない!
って2年前の
こんな真っ白な日に誓ったのに…
オレのそばに四ッ木がいる。
付き合ってはない、
けど…
食事によく行く。
一人はやっぱり寂しいって心が言ってるのもわかっていた。
付き合ってはいない、
バイトのシフトが一緒になるだけ。
いつも自分に言い聞かせていた。
人を好きになりそうになると
必ず開く封筒。
あなたみたいな冷たい人は、
人を好きになる資格なんてない!
それだけ残して
オレの前から消えた。
親友の名斗と消えた。
人をはじめて好きになって、
はじめて告白して付き合えた彼女。
恋愛のしかたがわからなかった。
だからつきあっていても
一緒にいることは少なかった。
オレから離れるなんて考えてなかった。