恋路こいじ〜でんしゃで恋して♪〜< 短編集 >
オレはバイクを走らせた。
なんで会うことにしたんだろう?
オレ。
公哉と彼女さんに悪いと思ったからか?
そんなの今までのオレなら、
断り続けていたはずなんだけどね…
なんでだろう?
バイトが終わって
自分の部屋に戻り
疲れた体をベッドにあずけてしまった。
今日は
このまま寝てしまいたい…
深く夢の世界へ…。
耳障りな音で目がさめて
その耳障りな音を出している
時計の頭を叩いた。
この音を聞くのは久しぶりだった。
それほど深い眠りだったんだぁ。
なんだか重い体を引きずるように
ベッドから離れた。
[ 今日6時に駅前な、
バイクでくるなよ! ]
公哉のメールに
OK!
とだけ返した。
これからオレにとって
今までにない時間が流れるってことを
オレは今知ることもなく
自分の部屋でのんびりと…
「 あっ!
服 何にすっかなぁ…。 」
end