恋路こいじ〜でんしゃで恋して♪〜< 短編集 >
オレは
へんな胸騒ぎがして
眠れない夜を何日も過ごしていた。
独り暮らしなのに
瑶と付き合いだしてから
ベランダでタバコを吸うようになっていた
そんな自分を笑ってしまった。
[ 今日会えないかな? ]
瑶からのメールにしては
そっけなくって
オレにとって良い話ではないことは
すぐに理解した。
だから
メールを返すのに
ためらって
しばらく画面を見ていた。
いつからかな
なんか二人でいるのが
しっくりこなくなっていて
二人で会話しても
単語だけになっていた。
それでも会話しないより
マシかと思っていたから
長い付き合いだから
こんな冷たい時間もあったりするかもなっとね。
しばらく返信しないで
9時にメールをした。
[ いいよ。どこにする? ]
一言だけ返すのがイヤだった。
本当にイヤだったけど
長ったらしく書くのも引かれるかな?って
納得はしないけど
送信ボタンを押した。
送信しました。
この文字が画面に出ていて
それがなんだか
寂しさをよんでいた。
携帯を持っていると
画面が明るくなって
メールが届いたことを知らせている。
[ いつものところで。
時間は偲斗が決めていいよ。 ]
すぐ会いたい
この胸騒ぎをどうにかしたかった。
[ 1時間後でいい? ]
つい書いてしまった。
相手のこと考えてないじゃん。
[ OK! ]
えっ?
いいの?