恋路こいじ〜でんしゃで恋して♪〜< 短編集 >
今日もボクの彼女は
テレビに映る俳優にクギヅケ!

たぶん…
ボクはキミの彼氏だと思ってさぁ
二年間生活してきたけど…
なんか間違いなのかな?


「 今度の日曜日
一緒におでかけしない? 」


ボクの言葉に笑顔で


「 いいよ。
日曜日はお台場でドラマの撮影があるんだって!
だから、お台場に行こうね。 」


あの笑顔は
ボクと一緒に居たいからじゃないんだね。

やっぱり…。

ボクは俳優に勝てるなんて思ってないよ。
最初からわかってるよ。

でも、
傍にいて
いろんなとこ出掛けて…

そしたら
ボクとの時間を…
いっぱい重ねたらって…
ちゃんと付き合っている実感がわくんだって。


「 これねぇ、
この前テレビで
美味しい!って言ってたんだ。
あの笑顔は間違いないなぁと思ってね。
だから買っちゃったの! 」


キミの満面の笑み…
とっても大好きだよ。

告白された時
嬉しさのあまり倒れそうになったくらいなんだから。

でも、
ボクへの微笑みではないんだね。
わかってるよ。

ボクだって、
おかしいと思うけど、
キミとの会話に
俳優のことしかないんだよ。

テレビの人に
ヤキモチなんておかしいとわかってるよ。
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