キスの相手はあなただけっ!!

12月4日。
私の誕生日。
私は部活がおわってから
拓のメールに従って
体育館へ向かった。
体育館には真ん中に一人
拓が立っていた。

「愛。きてくれたんだ。」
「なに?はやく帰りたいんだけど。」

私は拓のいる場所に歩きながら言った。

「実は・・・。
今までのことなんだけど・・・。」
「なに?やっぱりマリアが好きなんでしょ?
知ってるのよ?あんたがマリアに告白したこと。
千香から聞いたの!
そういうことするんなら
私別れるから!
好きなのに!
拓のこと大好きなのに!
私一人好きじゃ付き合ってる意味なんて無いじゃん!
だから今日で別れようと思ってた。」

私はイライラしすぎて
一度にたくさんのことを言った。

「あのさ愛・・・。
聞いて。」
「なに?!」
「目をつぶって。」

拓はそう言った。
私はなんだかわかんないけど
指示に従って目を閉じた。
すると真ん前に人の気配を感じた。

「目、開けて?」

拓がそういうから私は開けた。
すると目の前にはマリアが立っていた。
しかも何かボードを持っている。
マリアがそのボードを表向けた。
するとそこには
〈どっきり大成功!〉
と大きくかかれていた。

「えぇ?!」
「えへへー。びっくりしたでしょ?」

マリアがそう笑ったときクラッカーの音が響いた。

「「「愛!誕生日おめでとー!」」」
「えぇぇぇ?!」

そこにはみんながいた。
男子テニス部の4人組。
マリア。
蘭美。
千香。
理子。
双葉ちゃん。
恋菜ちゃん。
七海ちゃん。
みんな私を祝ってくれてた。

「実はサプライズ!
今までのことは全部ウソ!てか演技!
もちろん拓は私に告白してないしね。」

マリアが笑って言った。

「でも岸本と瀬川が時澤を好きって言うのは
本当だけどな。」

拓がにやにやして言う。

「おい!」

岸本と瀬川がつっこむ。
なんだ・・・。
みんなウソだったんだ・・・。
私は安心したのか涙がこぼれた。

「ハッピーバースデー!愛!」

マリアが私の涙を拭いてくれた。


私の最高の誕生日。
永遠の思い出になると思います・・・。



【END】
< 102 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop